厳選プレミアムフード専門店-A&Y DOGGY

私たちが愛する『犬』という動物は伴侶として最高の資質を持ち、『家族としての犬』という考えが、広く浸透しつつあるように思います。 しかしその反面、犬は決して人間と同じ発展の歴史、行動様式、体の構成、食文化などを持つ動物ではなく、その差異を認識せずにより良い関係を築くことは困難です。

また、彼らが私達が使う言葉を話さない事から、過剰に擬人化し、彼らにとっての快適さのみを追求してしまう傾向もありますが、どちらか一方だけが快適な生活を送るというのは、共存と言う意味では決して健全では無いと思うのです。 私達人間同士がそうである以上に、犬とヒトも異なる部分をお互いが認識し尊重しあうことによって、より良い関係を築けるのではないでしょうか。

「この子を命がけで守るんだ」そう思って仔犬を迎え、ある日ふっとした瞬間に「支えられているのは自分の方なんだ、犬達こそ全身全霊で自分を支えてくれていたんだ」と気付くものです。そして犬達が成長し成熟していくにつれ「この子がいない人生なんて考えられない」「私はこの子無しで生きていけない」そんな風に思うようになりますよね。でも、どうしても「またね」の瞬間がやって来ます。彼らはその瞬間まで見事に生き抜いていきます。私達ヒトに出来るのは「ありがとう、私のところに来てくれたのがあなたでなかったら私の人生はきっと今よりずっとつまらないものだった」と送り出すことくらい。

面倒をみる、世話をする、飼う、そんな関係から、いつしか並列になりそしてかけがえの無い存在になっていく。それが犬と暮らすという事だと考えています。

育児に関して、絶対的な正解（全ての子供を育てるのに成功する育児方法）等無いということに、多くの方は納得されます。しかし、犬の事となると、彼らが私達の使用する言葉を話さないからか、絶対的な 『正解』を明示したがる方が多い様に思います。

私達は、育犬においても、やはり絶対的な正解など存在しないのだと考えています。なぜなら、犬達もまたそれぞれが複雑に異なる体質、気質、個性を持ち、そういった『個体差』に対して『絶対的な正解』を定めてしまうのは、個体差を無視した判断だからです。 また、行動学や生体学、栄養学においても、数年前に良しとされ推奨されていた事柄が、最新の研究では全く逆効果を及ぼす事が解明されてくる、と言ったことが多々あるという事実も、絶対的な正解を定めてしまう事の危険性を示唆している様に思います。

もしも絶対的な正解が存在するのであれば、私達は何も悩む必要はありません。 誰かや何か、予め用意されたものをそのまま作業の様に実行していれば、健康で素敵で最高の愛犬に成長する筈です。

でも実際はそうではありません。 本の通りに育てたのに…、○○先生の言うとおりの食事を与えたのに…、先住犬ではうまくいったのに…、お散歩仲間はこうすると良いと言っていたけれど…、インターネットではこんな噂があったけど…、氾濫する情報の何が正しくて、何が正しくないのか、それすらも判断が付かずに途方にくれてしまう、そんな壁にぶつかるのは、絶対的な正解が無いからなのでしょう。

壁にぶつかった時、私達は初めて傍らの愛犬自身にフォーカスし、それまでよりもちょっと強いパパとママになります。この、壁にぶつかった時『1頭の犬』ではなく『犬という種族に属するこの子』という視点をもって向かい合うことこそが、4本足の仲間と暮らしていく醍醐味であり、楽しみであり、そして苦労でもあるのだろうと思います。

その種族と向かい合うことと、今傍らにいる『この子』と向かい合うことは必ずしも同じではなく、また『この子』の健康や、より良い関係を築くためにある『答え』はいつもいくつかあるのだと思います。 それぞれの子と向き合って、それぞれに対して正解を探す努力を試行錯誤する、その過程をサポートできる商品と出来るだけたくさんの選択肢を提供できるショップでありたい、そう考えA&Y DOGGYのショップコンセプトを、 『LIVING WITH 4-LEGGED FELLOWS（4本足の仲間との暮らし）』 としました。